火星を見るとゾワッとする話
こんばんは、ゆにすです。
今日は火星の話をします。
突然ですが、火星ってなんか見てるとゾワッとするんですよね。
私は火星が好きなので、ワクワクの1種かとも思ったのですがなんかこう...恐怖?というかなんかゾワッとする。
空をご覧ください。
— KAGAYA (@KAGAYA_11949) October 18, 2018
南に十日夜月が出ています。月のすぐ左下に見える星は火星です。
写真は今望遠鏡を使って撮影したものです。 pic.twitter.com/I3WU4lRH6V
KAGAYAさんのお写真はやっぱりとても美しいですね。
しかしなんかこの赤い輝き...やっぱり心がざわざわする。赤い星でもオリオン座のベテルギウスやさそり座のアンタレスとかとはやっぱりなんか違う。
これはなんなのかちょっと考えていました。
ちょろっと調べたところ、古来から火星の赤い輝きは不気味で、戦乱や不幸、災厄をもたらす星と言われてきたようです。わりとみんな思ってることいっしょだったのかもしれない。赤い輝きは血の色を連想させ、ローマ神話のマルス(英語:マーズ)、ギリシャ神話の軍神アーレスの名前をつけられています。
このアーレスという神、大神ゼウスと妃ヘラの間に生まれた由緒正しい神ですが、血なまぐさい戦いが大好きで乱闘と殺戮を司るけっこうやばいやつです。栄誉や計略を司り、平和のために戦う腹違いの姉アテナとは全然違う。世の中の争いと暴力大好き、性格は粗野で残忍、不誠実。神々の中でも嫌われ者。
ただし顔はいい(重要)。なのでアフロディテ(愛と美の女神ビーナス。金星)の恋人である。アフロディテにはヘーパイストス(炎と鍛冶の神)という旦那がいますが、この神はあんまり顔がよくないので、嫌になったアフロディテはイケメンのアーレスと不倫します。ヤバい。
アーレスはそんなアフロディテとの間に生まれた2人の息子をいつも連れています。「敗走」を司るフォボスと「恐怖」を司るダイモス。火星の2つの衛星の名はここからきています。
なんだろう...この神に関すること全体的に血なまぐさい。いい話がない。なんか火星に失礼じゃないですか...あんなに美しい星なのに...いや確かにアーレスも顔はいいけど
火星が赤い理由は表面が鉄の酸化物でおおわれているためです。地表の色です。まずこの時点で同じ赤い星でもベテルギウスやアンタレスのような恒星とは輝き方が違います。このちょっとした輝きの違いが違和感なのかもしれません。
また、火星は約2年2か月ごとに地球に接近します。遠いときは暗く運行もゆっくりなこの星が大接近のときは木星以上に輝き、都会の夜空でも目を引く明るさになるそうです。ただでさえ血を連想させるような赤い星が夜空で日に日に輝きを増していったらそれは確かに不気味かもしれませんね...
そんなわけで火星を見てゾワッとする理由はなんとなくわかったような気がする。昔からみんな似たようなこと思ってたんですねぇ...ただ火星がどんなに不吉な星と言われようと私が火星のこと好きなのには変わらないぜ!今年の火星接近も探査機の打ち上げもとっても楽しみにしてるのです。
参考文献
この本、2018年発行と新しく、火星の基本データから火星に関する物語、火星観測や探査の歴史、大接近の情報や望遠鏡での楽しみ方など火星に関する基本情報が一通り載っていてとてもオススメです。コンパクトなサイズで難しい内容もなく、読みやすいと思います。