またね!ヒーローたち
こんばんは、ゆにすです。
昨年の12月に、ひっそりとヒーローショーを観に行きました。
東京ドームシティ シアターGロッソ、機階戦隊ゼンカイジャーショー 第3弾、素顔の戦士特別公演。
私は特撮ヒーロー作品が好きで、中でもスーパー戦隊シリーズは特に好きで、ヒーローショーも大好きで、コロナ禍以前はよくシアターGロッソにも足を運びました。
足繁く通っていたヒーローショーも、シアターGロッソも、素顔の戦士も、一昨年の2月に訪れて以来でした。
開演を待ちながら、ぼんやり色々考えていました。
久しぶりの東京、水道橋。みんなマスクをつけているけど、相変わらず人が多いし、案外変わってないものだな。
久しぶりのGロッソ。今回はお出迎えないんだな。
座席の間隔ってこんなに狭かったっけ。
ああ…ヒーローショーだけど声を出しちゃダメなんだよな…
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あの日、最後にGロッソに訪れた日…
騎士竜戦隊リュウソウジャーショー第5弾 素顔の戦士特別公演…
私はあの公演でのリュウソウレッドことコウくんの笑顔が忘れられない。
「またね!」と笑顔で大きく手を振りながら舞台袖にはけていったコウくん。
私も「またね!」と見送った。
「また」は来なかった。
新型コロナウィルスの感染拡大により、3日後に公演は中止になった。
その後もコロナ禍は収束せず、とうとうファイナルライブツアー(以後、FLT)も全公演が中止となった。
結局あの日以来、未だにショーでリュウソウジャーに再会できていない。
ヒーローショーでの「またね」は少し特別な意味を持っていると思う。
「さようなら、だと寂しいから…またね!でお別れしよう」とヒーローショーのお姉さんは言う。
「またね」は希望の言葉だ。
楽しいショーの終わりは寂しい。この気持ちを言葉にするのは大変難しいのだが、ヒーローが目の前から去ってしまうというのはなんだかとても名残惜しいのだ。
加えて、基本的にその年のヒーローにはその年しか会えない。新しいヒーローがどんなにカッコよくても、おもしろくても、1年間応援してきた大好きなヒーローとの別れは寂しい。
「またね」はそんな気持ちを「きっとまた会える」という希望に変えて、次の場所に向かうための勇気をくれる一言だと思う。
でもあの日の「またね」はここまで重たいものではなかった。少なくとも私にとっては「すごく名残惜しいけど、また来るからね!」の気持ちだった。
だって、本当にGロッソにまた来るはずだった。
FLTにも行くつもりだった。
公演が中止になり、コウ役の一ノ瀬颯さんを始め、キャストの皆さんがよく謝罪の言葉を口にしていた。
それを見ながら、私もずっと謝っていた。
「またね」「また来るね」と言っておいて、会いに行けなくて、ごめんなさい。
もちろんこの状況は私のせいでもコウくんや一ノ瀬さんのせいでもリュウソウジャーのせいでもない。誰のせいでもない。
それでも私は今もあの日のコウくんに謝りたい。
「ずっと会いに行けなくて、ごめんなさい」と。
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ショーが始まった。
ステージに立っているのはゼンカイザーこと五色田介人くんを中心とした機界戦隊ゼンカイジャーの仲間たち。
そこにコウくんやリュウソウジャーの仲間たちはいない。
それでも、やっと会いに来れた。
ちょっとだけ、あの日の「またね」が軽くなった気がした。
ショーは最高に楽しくて、みんな最高にカッコ良かった。
駆けつける介人くんに「そう!これだ!」と気持ちが高まり歓声をあげそうになり、生で観るキカイノイドたちのゴツさとそれに見合わぬ軽快なアクションに驚き、ゾックス兄貴の個性的な変身ダンスに感激し、自分も戦いつつ客席に応援をお願いするフリントちゃんは可愛らしく、主題歌ダンスに巻き込まれるステイシーくんには思わず笑みがこぼれた(しかも上手い)。
思わず「ゼンカイジャー!」とか「がんばれ!」とか「ヨホホイ!」とか声に出そうになるのを堪え、周りの邪魔にならない程度に精一杯ペンライトを振って拍手した。
あんな別れ方になってしまったリュウソウジャーも、ついに会いに行けなかったキラメイジャーも、未だにコロナ禍中で戦い続けるゼンカイジャーも
どんな状況下であっても、それぞれのやり方で前に進むヒーローたちは、やっぱりとてもカッコいい。
あの日のコウくんのように、介人役の駒木根葵汰さんが最後に挨拶をする。
「こまめに手洗いうがいをして、体調には十分気をつけて、また俺たちに会いに来てね!」
そこでその日初めて涙が出た。
泣きながら介人くんたちに手を振った。
「また来るね」という決意と「きっとまた会える」という希望をこめて。
「またね!」と。
ゼンカイジャーのシアターGロッソ公演も本日3月21日で最後だ。なんと千秋楽はStreaming+でライブ配信するとのこと。
家でGロッソのショーを観るのはあまりにも新鮮だった。これをコロナ禍の「ケガの功名」というのは心底悔しいが、どこにいてもみんなで千秋楽を楽しめたとても素敵な方法だったと思う。
いつでもどこでも、画面越しでも、彼らは「全力全開」で、そんなゼンカイジャーらしさが濃縮された最高のショーだった。
(アーカイブもあるよ!)
最後まで無事に公演できて、本当に、本当によかった。
機界戦隊ゼンカイジャーのキャスト・スタッフの皆さん、テレビでの放送に加えGロッソでの公演大変お疲れさまでした。1年間本当に楽しかったです。ありがとうございました。
ファイナルライブツアー楽しみです!!
またあの時のように公演中止になるのではないかという恐怖はあるけど、ゼンカイジャーのFLTのチケットを購入した。
ゼンカイジャーにはきっとまた会える。
きっとまた…リュウソウジャーにも会えるだろう。
そのときまで、またね!